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2008年6月 8日 (日)

尊厳あるリレー

先日、ある郷土芸能の保存会の総会があり、会長が交代しました。

前会長は、その保存会を発足させ、これまで10数年、

会の存続はもちろんのこと、地域の住民に対して、その会の認知をしてもらい、

私の学校区の自治会に入っているひと全員が支援するしくみを作りました。(当然、全員の自治会長の理解を得てのことですが)

この3年ほど病気で入退院を繰り返し、去年の総会もそのために欠席となりました。

今年も入院をしていたのに、それをおして総会前に開かれる役員会に出席されてました。

てっきり会長は入院中と思いながら、役員会に遅れて出席した私は、

上座の真ん中に会長が座って、議事進行をしていたのに驚きました。それと同時に、そこまで無理しなくていいのに!!と心のなかでつぶやいていました。

口から発せられる言葉は、あまりにも、弱弱しく、相当無理をして病院から抜け出してきていることは、そこに出席していた人は、みなさんわかっておられたと思います。

その役員会で会長は、「今回で、会長をひかせていただきたい。こんな身体ではみなさんに申し訳ない。会長職を引き継いでもらえる、最適任者のかたがおりますので、みなさん、よろしくお願いします。」と、

力を振り絞るようにして話されました。

新会長に指名されたかたも、素晴らしい方です。当然満場一致ですが、その新会長は、

「00会長のお体が治るまで、しっかり務めて参ります。〇〇会長には早く元気になっていただきたい。」と挨拶されました。

その場に居た人でないと感じることのできない雰囲気が、ひしひしと感じられました。

前会長の身体をこわして申し訳ない、という気持ちと、

新会長の、必ず、保存会をもっともっとしっかりとしてゆきますから、早く元気になってください、という気持ちが、すごく伝わってくる、二人の挨拶でした。

とかく、役職を降りれば、後のことはもう関係ないと思いがちの現在、

もしくは、事務的に役職の引継ぎを済ませてしまいがちの今、

尊厳あるリレーの場面に同席をさせていただくことができたことは、

ほんの刹那な、場面であっても、

私には生涯忘れることのできない、一場面となったと思います。

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