自己の中の二律背反
先日、鹿児島に行ったときに、ある社長からいただいた本「人生の王道、西郷南洲の教えに学ぶ」稲盛和夫著に、興味深い一節がありましたので、紹介します。
「優れた経営者は両極端を併せ持つ」
というところです。以下文中を引用
トップは、強引なまでに部下を引っ張っていくことも必要です。----------------------。暴走しかねないくらい強いリーダーシップが企業経営には必要な局面もあるのです。
しかし、強烈なリーダーシップを持つと同時に、一方ではそれを否定するような謙虚さを兼ね備えていなければならないのです。
いわば、「独裁と協調」、「強さと弱さ」、「非情と温情」という相矛盾する両面を、トップである社長は持ち合わせていなければならないのです。
(中略)
矛盾するものをどう調和させ、実践してゆくのかというたいへん難しい問題を、我々は課せられているわけです。ーーーーーーーー。ここで本文終了させていただいて、
ここで言う、両方を調整させるとは、決して中庸を意味するのではなく、あくまで両極端を自分で演出しながら調和することなのです。
森羅万象すべて物事に、当てはまる摂理のような感じがしてなりません。
会社の組織自体も、やはり柔軟なネットワーク的な組織のときと、カチカチのヒエラルキーな組織であるときと、両方が存在しなければいけないと思いますし、
そう考えると、リーダーのあり方だけではなく、身の回りにいくつも、二律背反する要素が同居していることが、それにとっていい状態と言えることって、けっこうありますよねえ!!
それとは、また違って、私が日ごろから言っている「弱さの強さ」は、
弱さの中にこそ存在する強さというものですから、二律背反する状況ではなく、それ自体がその奥底に有するものと言えるでしょう。
つまり、表面的に見える部分と奥に秘めたもの、そして、表面に見えるもので二律背反するもの、それらの相互の調和を、
あるときは自分で演出し、
あるときは、相手のそれを汲み取ってあげなければならないのですかね
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